活動報告

安心して学校を休むために❷

2016/01/29

子供さんが学校へ行けなくなった時に、親御さんにとって、絶対やってはいけないことと、ぜひやって頂きたいことがあります。

 

絶対やってはいけないことは、無理やり学校へ行かせることです。

 

一時的には、親の権限で強制的に学校へ行かせることは出来るかもしれません。しかし、多くの生徒はしばらくして行けなくなり、その後反動で家に引きこもってしまう期間がさらに長くなる傾向があります。

 

子供さん自身が、「学校に行けない、行きたくない」とはっきり自分の意思を言われたのであれば、親御さんはそれを尊重し、認めるべきです。これは親御さんにとって一番難しいことですが、一番大切なことです。

 

今だけを考えて無理やり学校へ行かせるのではなく、3〜5年後の完全回復を大前提として考えると、子供さんにとって安心した状態で、心身を休めさせたほうが回復は早いです。つまり、短期的に考えるのではなく、長期的に考えるほうが、将来的な自立が早くなります。

 
一方で、ぜひやって頂きたいことは、親の会などで過去に不登校の子供さんを持った経験のある親御さんに話を聴いてもらうことです。

 

悩み苦しんでいるのは、子供さんだけではありません。話を聴いてもらうことにより、まず、親御さん自身が精神的に癒され前向きになることができます。

 

精神面で余裕が生まれると、子供さんとの接し方に余裕が生まれ、子供さんの気持ちに寄り添い、意思を尊重し認めることが以前より容易になります。そして、子供さんは安心して休むことが出来ます。要するに、回復への好循環に入ることができます。

 
このことを理解することが、「強制的な登校から徐々に傷口を悪化させ、結局子供さんの心身が回復するまでに長期間かかってしまう」という悪循環を断ち切り、子供さんが安心して学校を休むための、大きな土台になるのではないでしょうか。

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