活動報告

不登校 Q&A

2016/09/07

25.「中3の次男がいます。中2から不登校で学校に行っておらず、最近は友達にも会おうとしなくなりました。少し前までは、外出することもあったのですが、ここ1ヶ月は自分の部屋にこもるようになってしまいました。このままでは、ひきこもりになるのではないかと心配です。夫は、息子と顔を合わせるたびに、『自分で乗り越えるしかないんだぞ。将来、社会に出たら誰も助けてくれないぞ』と励ましています。確かにその通りなんですが、息子には響いていないようです。私も、二つ上の兄と比較してしまい、『お兄ちゃんができたんだから』と思ってしまいます。次男の状態は、ますます悪くばかりで正直どうしていいか分かりません」

 

 
質問ありがとうございます。ここ1ヶ月は自分の部屋にこもっているということで心配ですね。

 

「乗り越えよう」や「がんばろう」という言葉は、確かに相手を励ますためによく使われます。相手が元気な時や、困難にも負けずに力強く前に進んでいくタイプの子供には、とても有効だと思います。

 

しかし、不登校やひきこもりになり、気持ちが不安定な状態や落ち込んでいる時に、「乗り越えなさい、がんばりなさい」と励ましても、余計に落ち込んでしまったり、追い込まれてしまうことが多いです。うつ状態の方に、「がんばりなさい」と言ってはいけないのと同じです。

 

当然、元気になるまでは、将来のことを考える余裕も生まれません。今は、「将来のために乗り越えよう」と声をかけるタイミングではなく、今がつらいであろう子供の気持ちに共感する時期です。つまり、「将来」ではなく、「いまここ」に焦点を当てる時期です。まずは、そのことを理解して頂くことが前提です。そして、次に「毎日つらいんだね。ゆっくり休んでていいよ」と声をかけて頂きたいです。

 

以前に比べて、息子さんの状態が悪化しているとありましたので、これ以上の悪化は防がなければなりません。まずは、十分に共感して安心感を与えて、息子さんにとって家がホッとできる居場所になることが大切です。家が安心できる居場所になれば、自分の部屋からリビングへ出てくるでしょう。その次に、リビングから家の外へと行動できる範囲が徐々に広がります。ぜひ、〝安心のタネ〟をたくさんまいてください。

 

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