2016年10月の活動報告
〝いま聞きたい人〟『アットマーク国際高等学校 教諭 田村由佳さん』❸
2016/10/21ーー次に、学校行事に関して伺いたいです。修学旅行はあるのですか?
田村先生 年に一度の研修旅行を実施しています。一泊二日の短い旅行ですが、コンパクトな旅行なので参加しやすいと思います。宿泊も個室なので、旅行中も一人の時間を確保できます。あと、研修旅行は強制ではありません。行きたい人だけが参加する形です。
ーー確かに、一泊二日の短い旅行ならば、毎年気軽に参加できそうです。ちなみに、今年はどこへ行かれましたか?
田村先生 今年は、岐阜・名古屋へ行ってきました。過去には、奈良や神戸、京都や大阪などの関西地方にも行きました。自然や歴史、文化に触れ合うことを目的に行き先を選定しています。
ーー他には、どんな行事がありますか?
田村先生 最近でいえば、このキャンパス内で、生徒主催のゲーム大会が数回おこなわれました。とても盛り上がりました。
ーーゲームというのは、どんな種類のゲームですか?
田村先生 最近はカードゲームをしました。ゲームを通して、みんなでワイワイ言い合えるので、会話しやすい雰囲気になります。
ーーアナログゲームの良い所ですね。ゲームをしながら会話も弾んで、ゲーム大会終了後は、もっと仲良くなれそうです。近年、一人でスマホに触れる時間が長くなりがちですし、こうした時間の過ごし方は本当に貴重です。
田村先生 そうだと思います。カードゲームなどには、テレビ・スマホゲームとは全く違う良さがあります。それらをもっと活用していきたいですね。
ーー次に、田村先生ご自身について伺いたいです。お休みの日は、どんなことをされていますか?
田村先生 子供とお出かけをしたり、読書をしながら家でのんびりすることが多いです。家の周辺を散歩するのも好きです。
続く。
〝いま聞きたい人〟『アットマーク国際高等学校 教諭 田村由佳さん』❷
2016/10/20ーー全日制高校の場合、出席日数やテストの成績が進級や卒業の評価基準になりますが、アットマークでは進級や卒業をするために、何をする必要がありますか?
田村先生 義務的な登校(出席)は、年に3日と国内最少です。その他に、インターネットでの授業視聴やレポート提出があります。
ーー年に3日の出席というのは、不登校だった生徒さんにとって負担が少ないです。主に自宅で勉強したい方には非常に嬉しいですね。
田村先生 そうだと思います。あと、付け加えて言うならば、それぞれの履修科目ごとに「いかに自分がよく学んだか」を学習成果物として表す、『ポートフォリオ学習・評価』を取り入れています。
ーー『ポートフォリオ学習・評価』について、具体例をあげて説明して頂けますか?
田村先生 例えば、調べ学習が得意な生徒は、課題レポートを書き上げます。また、創作活動が得意な生徒は、作品や制作物を創ります。あるいは、大学進学を考え、学力を追求したい生徒は、模擬試験や英検・漢検などの検定試験を受験するということも、立派な学習成果物になります。
ーーとても興味深いです。全日制高校であれば、定期テストの成績と出席日数が共通の評価基準になると思います。一方で、アットマークは、生徒それぞれの得意分野や興味のあることを大切にして、生徒の意欲を引き出し、それを評価しているんですね。
田村先生 はい。校長の日野は、アットマーク高校を創立する前に、アメリカの通信制高校を何度も繰り返し視察に訪れたそうです。そこで、『ポートフォリオ学習・評価』を取り入れた学校を見て、その素晴らしさに強烈な印象を受けたことがきっかけになっています。
ーーそのような経緯があったんですね。確かに、そのような学習評価を取り入れている点からも、先ほど田村先生が言われたように、生徒それぞれの色を、学校全体で認め合っていると感じます。
田村先生 ありがとうございます。
続く。
〝いま聞きたい人〟『アットマーク国際高等学校 教諭 田村由佳さん』❶
2016/10/19今回の〝いま聞きたい人〟は、アットマーク国際高等学校教諭、田村由佳さんです。
アットマーク国際高等学校は通信制の高等学校として、平成16年9月末に開校しました。現在、金沢中央キャンパスの他に、東京都に品川キャンパス、拝島キャンパスがあります。金沢中央キャンパスは、金沢駅から徒歩約15分、多くの観光客で賑わう金沢市の中心部に位置しています。
今回のインタビューを通して、アットマーク国際高等学校の特徴や魅力、田村先生御自身に関して興味深いお話を伺うことができました。
ーーアットマーク国際高等学校とは、どんな学校ですか?
田村先生 さまざまな色をまとった生徒が集まり、それらの色をお互いに認め合い、心地よく過ごせる学校です。このアットマークという温かい土壌で、生徒一人一人が成長し、さまざまな色の花を咲かすことができるように、教職員全員が生徒目線に立って、丁寧にサポートしています。
ーーそうなんですね。生徒さんにとって、温かい雰囲気の中で、一人一人の目線に立ってサポートして頂けることは、本当に心強いと思います。
田村先生 本当に様々な生徒さんがいらっしゃいますが、一人一人の気持ちに寄り添い、丁寧に話を聴くことを第一に心がけています。
ーーアットマークに来られる生徒さんについて教えて頂けますか?
田村先生 様々な事情が原因で、全日制高校で自分の力を発揮できなかったり、多くの制約の下にストレスを感じて苦しんでいた生徒さん達が、新しい居場所を求めてアットマークにやって来ることが多いように感じます。
ーー中学時代や高校時代に、不登校だった生徒さん達も多くいらっしゃると思いますが、生徒全員がアットマーク高校を卒業されていくのでしょうか?
田村先生 特別な事情がない限りは、ほとんど全員が卒業しています。例えば、過去にどうしても調子が悪くなってしまい、休学された生徒さんはいらっしゃいましたが、その後復帰して卒業していきました。
ーーそうなんですね、それは安心です!
続く。
不登校がもたらす『副産物』
2016/10/18一般的に不登校は、本人や家族にとっては大変な時期です。
でも、「振り返ってみると、あの時に不登校だったからこそ、家族それぞれが気持ちを通じ合わせられた」と語る親御さんも多くいらっしゃいます。
例えば、不登校になった後に、動物好きの子供の希望で犬を飼い始めた御家庭がありました。それまでは、家族の中に動物嫌いな方がいらっしゃったために、ペットを飼うことに二の足を踏んでいたということでした。
それでも、学校に通えず家にいる子供のために、何とか犬を飼い始めたそうです。その後、その子供は動物に関わる仕事に就きたいという目標を持って、現在は意欲的に勉強しているそうです。
他には、不登校がきっかけで、ある「親の会」のイベントで山登りやハイキングに参加するなど、今までに経験しなかったこと、新しいことをするための機会が生まれた例もあります。
これらの経験が、後の進路や職業選択に影響を与えているのを見ると、「不登校という経験があって良かった」という考え方もできます。
案外、不登校がもたらす『副産物』は大きいのかもしれません。
来週開催される「親の会」のご案内
2016/10/17来週24日の月曜日に津幡町で、「ホットミルク」が開かれます。
平日の午前中に開かれる会なので、土日が忙しく、夜も仕事で都合がつかない方にとっては参加しやすいのではないでしょうか。
アットホームな雰囲気で話を聴いてもらえて、しかも参加費は無料なので、初めての方も参加しやすいと思います。
時期に合わせて、親子で参加できるイベントも行っていますので、関心のある方はぜひご参加ください。
10月24日(月)
津幡町不登校の親の会 ホットミルク
場所:石川県河北郡津幡町加賀爪二3番地 津幡町役場となり福祉センター1階相談室
時間:午前10〜12時
会費:無料ですが、一人一つお菓子を持参
電話:076-288-6276
メール oyakosaron@po4.nsk.ne.jp
また、26日の水曜日は加賀市で、「いまここ親の会」が開かれます。
いまここ親の会は、ひきこもりや不登校に関する取り組みを行っています。
現在、悩まれている親御さんだけでなく、過去にひきこもりを経験した若者も参加されますので、非常に参考になる話を聴くことができます。
また、代表の林さんを中心に、親身になって話を聴いて頂けますし、とても話をしやすい雰囲気ですので、初めて参加される方も安心です。
関心のある方は、ぜひご参加ください。
10月26日(水)
いまここ親の会
場所: 加賀市山中温泉西桂木町ヌ26加賀市消防署山中分署近く
時間: 午後7時30分〜
会費: 500円 (会員の方は100円)
電話: 070-5633-2667
E-mail: dekunobodo@yahoo.co.jp
代表: 林昌則
◎場所は変更になる場合があります。電話でご確認ください。
不登校になった後の進路❷
2016/10/16では、通信制高校や定時制高校を卒業した後は、どんな選択肢があるのでしょうか?
実際には、大学や短大、専門学校や職業能力開発校などに進学する方が多いです。
例えば、大学や短大に進学する時、通信制高校が持つ指定校推薦の制度を利用する方もいます。また、通信制高校の系列の専門学校に進学して、手に職をつけたいと言う方もいます。
彼らを見て思うことは、中学生の時点で、あまり教科学習を勉強していなかったとしても、高校以降になって、就きたい仕事のための勉強をしっかり始める方が多いことです。数年前には想像できなかったような、意欲的な姿を目にします。
一つの考え方ですが、中学まであまり勉強していなくて、高校から少しずつ勉強を再開した場合、19〜20歳そこそこで燃え尽き症候群になる心配はおそらくないでしょう。たとえ、中学まで不登校であったとしても、それ以降は尻上がりにどんどん元気になっていくイメージです。
反対に、一生懸命に勉強して目標の進学校に入学し、目標の大学に合格した後に、燃え尽き症候群になってしまい、20歳前後で元気がない大学生も見かけます。このように、本当に様々な事例があります。
確かに、小学生や中学生で不登校になってしまうと、今後の進路に関して不安になってしまう親御さんの気持ちは、非常に理解できます。
時には、悲観的に考え過ぎてしまい、自らを必要以上に追い込み、親子で互いに傷つけあってしまうこともあるかもしれません。
それを避けるためにも、不登校になった方の多くの事例を知り、様々な選択肢の存在を知ることが、まず第一に必要です。
不登校になった後の進路❶
2016/10/15不登校といっても、小学生から中学生、高校生まで様々ですが、ここでは中学生以降の進路に注目して考えてみたいと思います。
例えば、ほとんどの中学生は高校進学、まずは全日制高校を目指します。一方で、全日制高校の他にも、定時制高校や通信制高校があります。中には、全日制高校に入学後、定時制や通信制に転向する生徒さんもいらっしゃいます。
定時制高校の場合、基本的に通学をして高校卒業を目指します。そのため、通学しながら高校卒業を目指したい方におすすめです。
また、通信制高校に関しては、一般的に通学コースと在宅コースのどちらかを選択できます。在宅コースの場合は、高校によってインターネットを介した映像授業を受けることも可能なので、不登校になった後、誰かに会うことが困難な場合は非常に有効です。
みんなの家庭教師の生徒さんの中にも、通信制高校で高校卒業を目指す生徒さんが多くいらっしゃいます。
「通学はしたくないけど、家で一人で勉強することも不安だから、第三者のサポートが欲しい」という場合が多いです。
また、家族以外の誰かと会話をする目的も含めて、家庭教師を必要とする場合も多く見受けられます。当事者が友達とほとんど交流がない場合、「家庭に第三者の風を入れたい」と願う親御さんの声もよく聞きます。
では、通信制高校や定時制高校を卒業した後は、どんな選択肢があるのでしょうか?
第3回石川県総合模試の結果❷
2016/10/14その他に、気になるのが英語です。今回の英語の平均点は45点ですが、前回からは6点、前々回からは13点下がっています。去年の同じ時期の石川県総合模試と比べても、6点下回っています。
はっきり言えることは、去年に比べると英語が難しくなり、小手先の対処法では得点することが難しくなっていることです。
一方で、標準偏差に目を向けると、理科と社会、そして英語の値が大きいことに気付きます。これは、今回だけでなく、毎回共通していることです。
標準偏差とは何でしょうか?
標準偏差とは、散らばりの度合いを表しています。つまり、値が大きければ大きいほど、得点に差がついていることを意味します。
ということは、石川県総合模試では、毎回のように英語と理科と社会で差がついてしまっていることになります。
今後は、多くの生徒が社会や理科に力を入れるでしょうから、標準偏差の値も変わってくるでしょう。そうなると、今年から難しくなった英語の力をいかに伸ばすかが重要になります。
第4回石川県総合模試は、11月13日(日)です!
第3回石川県総合模試の結果❶
2016/10/13先日行われた、第3回石川県総合模試の平均点が公開されました。
特に目につくのは、回を重ねるごとに、数学の平均点が下がっていることです。
今回の数学の平均点は約37点で、前回の43点から6点も下がっています。
近年は毎年のように入試の数学は難しいので、このようなテストに慣れておくことは意味があります。
このように高得点を取ることが難しいテストの場合、どの問題から点数を取り、どの問題を捨てるのかを上手に見極めなければなりません。全ての問題に同じ力で向かう必要はないのです。
つまり、入試においては、出題された問題にさっと目を通し、解くための優先順位を素早く見定めることが非常に大切です。
また、どこの高校を受験するにしても、「基本的な問題は絶対に正解する」という強い意識を持って普段の勉強に取り組むことが、平均点以上を取るための絶対条件になるでしょう。
続く。
【平均】 【標準偏差】
国語56.6 14.7
理科41.5 17.0
英語45.0 19.5
社会51.1 18.4
数学36.9 16.3
5科目230.8 75.6
書籍案内『不登校でも子は育つ〜母親たち10年の証明〜』
2016/10/12今回は、「親子支援ネットワーク♪アンダンテ♪」の『不登校でも子は育つ〜母親たち10年の証明〜』をご紹介します。
まず知っておきたいことは、この本を書いた著者は、実際に不登校の子供を持つお母さんたちであり、不登校を分析をする人、つまり専門家が著者ではないということです。
そのため、お母さん目線で書かれていて、具体的で非常に分かりやすいです。
実際に、不登校の子供を持った方々の成功談や失敗談など、生の声もたくさん書かれています。
失敗を繰り返し、日々迷いながらも、なんとか克服してきたお母さんたちだからこそ、本の中に出てくる言葉の一つ一つが深く染み込んできます。
イライラした時、悩んでいる時に読んでみてはいかがでしょうか?
きっと、温かい言葉にホッとするでしょう。
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